イヤホンやヘッドホンの世界でよく言われる臨場感や没入感。一般的には音楽が鳴っている空間に僕たちが入っていく感覚を指しています。
例えばライブハウスやコンサートホールに入っていくイメージで音楽を聴くことが多いと思います。
ambieで聴く音楽は少し違います。音楽がなっている方に僕達が入っていくのではなく、音楽が僕たちの日常にやってくる感覚。
ambieの商品名は多分「ambient」から来ています。直訳すると「周囲」みたいな意味ですが、イヤホン界隈では「外音取込み機能」を指しますよね。形状からして100%アンビエント状態なんですが、そういった周りの環境音の一つとして音楽を楽しむというのがコンセプト。
ドラマやアニメのBGMのように、毎日の生活に音楽が寄り添ってくれる体験ができるイヤホンがambieです。
ちなみにSONYが発売しているのかと思ってましたが、株式会社ambieという別会社でした。厳密にはSONYも出資しているので企業内起業みたいな感じのベンチャーっぽいです。
その他イヤホンの記事はこちら
- 耳を塞がないからながら仕事や運動に最適
- 可愛くてコンパクトなデザイン
- つけ疲れしない装着感
- 低音、高音は物足りない
- アプリがもう一歩
- マルチポイント非対応で切り替えもしにくい
この記事の内容
ambieを買った理由
外で使うイヤホンとしては、SONYのWF-1000XM4というワイヤレスイヤホンを使っていて音質や没入感は申し分ないんですが、ノイキャンがめちゃ優秀でまわりの音が全くと言っていいほど聞こえないんですよね。
家で音楽を聞いたり動画を見たりするのはたいてい夜の子供や妻が眠ってからになるんですが、そこでノイキャンを効かせて一人の世界に入り込みすぎるわけにはいきません。
子供がグズつくかもしれないし、飼ってる猫がいつイタズラをするかわかったものではありません。
作業部屋が寝室のすぐ隣でもあるので、スピーカーで音楽をガンガンに鳴らすわけにもいかないので耳を塞がずに音楽を聴けるambieはまさに僕が探してたアイテムでした。
在宅ワークの時間も増えたので、お昼に外に走りに行くことも多くなったんですが、ランニングの際も周囲の音が聞こえつつ音楽もBGMのように鳴らせるこのイヤホンはまさにうってつけなのではないかと思って購入した次第。
ambie のスペック
重さ | (本体)片耳4.2g (ケース)25g |
本体サイズ | (本体)20.9mm × 27.9mm × 14.1mm (ケース)37.3mm× 66mm × 21.2mm |
対応コーデック | SBC, AAC, 他追加対応中 |
Bluetooth規格 | Bluetooth標準規格 Ver5.2 |
マイク方式 | MEMSマイク |
連続再生時間 | 最大連続再生時間:約6時間 充電ケースとの併用で最大18時間使用可能 |
防水性能 | IPX5(※充電ケースは防水非対応) |
同梱物
外箱は紙製ですね。もはやサステナブルにあらずば人にあらず。
こんな感じで可愛く収まっています。
同梱物は本体の他にはマニュアルと充電用のケーブルだけ。
ケーブルはType-A to Type-Cケーブル。L字のコネクタになってるのはありがたい人がいるかもしれませんが、いかんせん短すぎやしませんか…
外観・デザイン
ケースはぼくが持っているイヤホンの中でも圧倒的に小さいです。
本当に手のひらの部分に収まるし、かなり薄いのでポケットに入れても全然気にならないレベル。底面は丸みを帯びているので、ケースを開けて自立させることはできません。
充電はUSB-Cです。ワイヤレス充電には対応していません。
パカっと開けるとイヤホン本体が出てきます。
アーチのようなイヤホンの形状とも相まって、取り出しやすさは全イヤホンの中でもトップクラス。取り出すときの安定感は思いのほか大事で、例えばSONYのWX1000M4なんかは、本体がころんとしているので、ケースから取り出すときに引っかかりがなく、ぽろっと落としてしまいそうになるんですよね。
本体はこんな感じ。
カラー展開はホワイト、ブラックの2色が基本で、他の色が個数限定で出てたりします。ちなみに僕のは限定色のグレーです。
イヤホン自体に着色されているのかと思いましたが、薄いシリコンラバーのようなものを被せているようになっていました。
耳の穴に入っていく通常のイヤホンとは違い、耳を塞がずに耳たぶを挟み込むような感じで装着するので、形状も独特。
初期のambieシリーズに比べると筐体というか耳に装着する部分が大きくなっていますが、有線タイプだった過去作とは違い、本体の中にチップを含め各部品を収めないといけないので、これはしょうがないところ。
丸みを帯びたイメージのデザインはかわいいですが、男性がつけても可愛すぎるなとは感じない絶妙なバランス。
この小さい方の球体がわにスピーカーがあります。耳の中に入れるのではなく、耳の近くでなる個人用のスピーカーという感じ。外側にはマイク用の穴ですね。
本体の大きい方の球体側にはボタンがあります。タッチセンサーではなく押し込むタイプの物理ボタンです。
ボタン操作について
こんな感じで操作することになりますね。タッチ式よりもしっかりとクリック感のあるボタンタイプの方が好きだったりします。
左ボタン
1回押し:再生・停止
2回押し:前へ
3回押し:次へ
長押し:音量下げる
右ボタン
1回押し:再生・停止
2回押し:前へ
3回押し:次へ
長押し:音量上げる
ボタン操作の割り当ては専用のアプリで設定することができますが、長押し設定は変更できないようですね。曲送りや曲戻しはできますが、早送りなんかは設定できませんでした。
接続・切り替え方法
ぺアリング方法
ペアリングは簡単です。
本体を一度メースに収めて蓋を閉めてからもう一度開けます。これでペアリング待機になります。あとはスマートフォン側でambieを選択するだけ。
デバイスの切り替え
デバイスの切り替えは少し面倒です。一度ケースに収めてから上記にあるペアリング方法でやり直さないといけません。
WF1000XM4なんかだとケースに戻す必要はなくて、次に繋ぎたいスマホだけで再接続できるんですがambieはダメなようですね。残念。
装着感
正面から見るとこんな感じ。天パえぐい。イヤホンという感じではなく、どことなくアクセサリーのような感じもうけますね。
横から見るとこんな感じ。装着時にちょっとコツが必要で、耳の硬いところにつけてしまうと痛みがあったりするんですが、なんとなく動かしながらベスポジを見つけると付けてることすら忘れるくらい違和感なく装着することができます。
音質
形状からも分かる通り、低音や高音は抜けていってしまいます。特に低音は鳴っているのはわかりますが、曲を下支えするような力強さはありません。
耳の近くに自分用のスピーカーがあるという感じが近いかもしれません…
中音域から中高音くらいまではかなりクリアで思ったよりも分離感もあるなという感じでした。ボーカルの声は聞き取りやすいし、人の声もクリアです。
聴き疲れしない優しい音質で、声も聞き取りやすいので、トークが中心のYouTube動画や、通話、オンライン会議といった用途だとかなり活躍してくれそうです。
音楽の視聴に関してはじっくり聴き込むといった用途には適していません。やはりパーソナルなBGM的に、何かをしている傍らにお気に入りの音楽を流す… という使い方が一番いいんでしょうね…
アプリでできること
ambieには専用のアプリが用意されています。 …が、現状ではできることは非常に限られています。
将来的にはイコライザの設定もできるようになると公式からの発表はありましたが、なんとなくなかったことにされそうで怖い。
ボタン設定変更
左右のボタン設定を変更することができますが、音量コントロールは現状ではデフォルトの長押しのままで変更できないようです。
- 再生/停止
- 曲送り
- 曲戻し
- 音声コントロール
各種ヘルプ
あとは各種ヘルプが参照できます。
ペアリング方法、本体説明、充電方法や…
装着方法、デフォルトの操作方法、マニュアルやFAQへのジャンプ。
こんなシーンで使ってます
基本的にはながら仕事や屋外でもオープンなスペースでBGMのように流して使う感じです。
音漏れが気になる場所は避けたほうが無難。じっくり音楽を聴き込みたいって人にも向いてないですね。
家事をしながら使う
洗い物や洗濯物をたたんだりするときには、よくambieを使っています。完全に耳を塞いでしまうノイズキャンセリングのイヤホンを使うと、子供が泣いていたり猫がイタズラしていたりしても気がつかないんですよね。
洗い物や掃除機をかけていると、スマホの音量をかなり大きくしないと聞こえなかったりするので、耳を塞がずに使えるambieは最高です。
というか、ほぼこのために買ったしね。
深夜の作業のお供に
深夜にブログ書いたりやり残した仕事をしたりといった作業をすることが多いんですが、そんな時もambieが役立ちます。
僕は一応書斎というか作業部屋があるんですが、寝室の隣なんですよね。なので音楽を聴きながら作業をしようと思ってもスピーカーで流すわけにはいきません。
イヤホンやヘッドフォンを使ってしまうと、上述したように子供の鳴き声やネコの動きなど些細な物音に気づけないのでambieが必須。
屋外のランニングやウォーキング、サイクリング
外でジョギングの時もambieが最高。というか普通のイヤホンは危ない。ノイズキャンセリングがついていないものでも少なからず耳を塞ぐので、近づいてくるバイクや車に気付くのが遅れがち。
専用コースを走るならまだしも(それでも危ないけど)、普通の歩道や公道を走るとなると結構危ないですよねマジで。
ジョギングが趣味の人は一度はヒヤッとした経験があるはず。耳は空けておきましょう。
在宅時のオンライン会議に
つけ疲れしない、というかつけているのを忘れるレベルなので、在宅ワーク時のオンライン会議にはかなり活躍してくれます。
マイクの性能はそこそこではありますが、決して聞き取りにくいというわけではありません。必要十分な能力はあります。
できればマルチポイントを搭載して欲しかった。
家族や子供がいると完全に耳を塞いでいると(以下同文。)
向いてないのは電車やオフィスなど公共の場所
逆にambieをお勧めしない場所は、電車やバスなどの車内やオフィス、図書館といったパブリックなスペースで人との距離が近い場所。
見た目の通りですが思いっきり音漏れします。
iPhoneの設定で言うと、ゼロから4回か5回音量を上げるくらいが音漏れしない限界。というかそもそも音漏れを気にするような設計になってないしね。
あと、騒がしい場所ではむしろ音楽が聞こえません。車道を歩いていても、交通量が多いと結構ボリュームを上げないと聞こえないのでそう言うシチュエーションもいまいちですね。
音楽を聴き込むイヤホンではないんです。
さいごに
こんな感じで耳を塞がない完全ワイヤレスイヤホン『ambie』を紹介してみました。ちょっと特殊なイヤホンですが、他にない個性を持った魅力的なアイテムだと思いました。
ながら仕事やフィットネスの相棒には最適なイヤホンなので気になる方はCHECKしてみてください。
アプリのアップデートがんばってほしい。
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