これを探してました。結構たくさんのリュックを使ってみたんですけど、ようやく理想のリュックに出会えた気がします。それがdripが送り出してくれたFLOOR PACK。
機能としてはリュックに求めるものがほとんど入っていて、それでいてミニマルなデザイン。細かくみていくとそんなミニマルでシンプルな中にも、製作者のこだわりがパンパンに詰まっている、現時点では理想のリュックです。
クラウドファンディングサイトmakuakeで支援者4600人、支援額9000万円という驚異的な記録を叩き出しました。
現在は購入することができませんが、これだけの人気を博したので近日中に何かしらの形で入手できると思います。
参考 drip(ドリップ) » Blog Archive 【1月26日14時 販売開始】2階建てだから取り出しやすい、しまいやすい「FLOORPACK(フロアパック)」drip(ドリップ)
- 2階建て機構で荷物をすっきり収納
- ミニマルなデザインと機能性が両立
- ポイント使いの熟成レザーが最高
- 軽い
- ベルトの余りがもたつく
- 底面がレザーなので床に置くのが緊張する
この記事の内容
FLOOR PACKレビュー|これを求めていた。スッキリ使える2階建て機構のリュック
FLOOR PACK最大の魅力は、内部が上下に分かれている2階建て構造になっていること。この上下に分かれてるっていうのがポイントなんです。
大抵のリュックって、2気室に分かれていると言っても前と後ろの2層構造になっていることがほとんど。というかそういうバッグしかなかったんですよね。
そもそもリュックって、構造的に荷物をたくさん入れると、どんどん底の方に溜まっていきますよね。これが本気で気に入らなかったんです。特にお弁当を持って行ってた僕としては、底にお弁当も入れて、さらにガジェットポーチやらPCのアダプタやらを放り込むと、どんどん底に荷物が溜まっていきますよね。
そうなるとフォルムも不格好だし、出したいものを探すのも一苦労。これを解決してくれるのが2階建て構造のFLOOR PACK。控えめに行って最高。
2階建て部分を中心に、収納部分を確認していこう
上下に別れてる部分をもう少し詳しく見ていきます。
まずは上の部分。サイドを見ると斜めにジッパーのラインが走っています。
ガバっと開けると斜めに開くので、開口部が広くて中身が確認しやすい。重たいものを上に入れたほうが重心が安定して軽く感じるので、ここにはガジェットポーチやiPad miniを入れています。
収納部分が結構大きいのでこれくらいなら余裕で収まります。
中にはポケットが2つとペンホルダーが1つ。メッシュポケットはマチが結構しっかりと取られているので、少々厚みのあるモバイルバッテリーやルーターなんかも入りそうですね。
僕はここにモバイルバッテリーや名刺入れ、同じdripアイテムの『PRESSo L』を収納していることが多いです。
上部の天井部分には大きく開くポケット。
ここは使用頻度の高いものをポイポイと放り込むスペース。イヤホンやハンドクリーム、RakutenMiniや点鼻薬など、サッと取り出して使いたい小物が入っています。
開口部の横幅が狭くてポケットが深いと、中にたくさん物が入るんですけど、探したり取り出したりするのがちょっと面倒だったりするので、ガバッと大きく開くポケットはとても使いやすいです。ポケットの中が明るい色になってるので、中身を探しやすいのが割とありがたい。
電車でリュックを前にしていることも多いと思うんですけど、そんな時にもこのポケットは使いやすいので重宝しています。
下の部分はスクエアで懐も深いので割とたくさんモノが入りそうです。
個人的には念願のお弁当スペースができてありがたい。お弁当箱ってビジネスバッグの中でマジで居場所無いんですよ。
あとはPCのアダプタなど、移動中には出番が少ないものが入っています。
この上下の部屋を分ける仕切りは面テープで固定されているので、1つの大きな部屋にすることもできます。持ち運ぶものによって、簡単に使い分けられるのはいい工夫。
ちなみにこの仕切り部分ですが、マジックテープで固定されてるだけで強度が不安かもしれませんが、相当重いものを上部に入れてもびくともしません。
面テープ強い!
最背面は上下に貫かれたPC収納スペース。16インチのMacbookまで入るようです。僕の会社PCは10インチのレッツノートなんでまぁなんでも入るんですけどね。これは上下にセパレートされた状態でも使うことができます。ホントによく考えられてるな。
両サイドには薄いポケットが1つずつ設けられています。ここは厚みがほとんどないので、パスケースなんかが入る感じかなと。
高機能なのにミニマルなデザイン
メインの素材はナイロン。正面からみると一筋のステッチやロゴも入ってなくて、スクエアなフォルム。この匿名性はとても好き。しっかりと四角い形をキープできるリュックって実は結構貴重なんです。
ナイロンバッグは素材が安っぽいと一気にチープになってしまうんですが、FLOORPACKはハリのあるバリスティックナイロンを使っているので、見た目の高級感もキープしつつ、型崩れせずにスクエアなフォルムをしっかりキープできます。
原価率ヤバそう……
ジップは全て止水ジップ。リュック自体には防水性は謳われていないのでこれもデザイン性が優先されていると思われます。
通常のジップだと、同色にしてもギザギザとしたラインが出てしまいます。あえてデザインにしているアイテムもありますが、止水ジップにすることでラインがすっきりと見えるので、止水機能というよりはデザインで選ばれたんじゃないかなと。
ベルト部分のナイロンの光沢もすごい。この部分も触るとわかるんだけど、しなやかさもあって、ここもお金かかってそう。ループも金属製で妥協無し。
色はブラックだけですが、大きさも絶妙で、男女問わず使えると思います。オン/オフ使えますよっていうリュックって、正直どっちかしか使えないものが多いんですけど、これはガチでオン/オフ使えます。
ポイント使いの熟成レザーがいい
ポイントで使われいるレザーは、drip製品ではおなじみの熟成レザー。
肉厚な牛革にオイルとワックスをたっぷりと浸透させ、新品状態から特有の光沢感を持つ皮革素材
上部の持ち手やジップ部分など、手が触れるところは馴染みのいいレザーが使われています。ここだけかと思いきや、底の部分に思いっきり広範囲に使ってます。
原価率やばそう(2回目)
ブラック一色ですが、素材を使い分けることで単調にならずにいいアクセントになってると思います。ちょっと底面がレザーなんで、おいそれと床に置けないのがたまに傷かもしれない。
軽い
そもそも本体自体が750gと軽いんだけど、背負い心地が軽いのはそれだけがありません。アウトドアのパッキングでも基本とされてますが、重いものを上の方、もしくは背中に近い方に入れたほうがリュックの揺れが少なく、体への負担が少ないんですよね。
2階建てのFLOORPACKなら、上の部屋にガジェットポーチなど重たいものをガッツリ入れることができてしまいます。同じ重さでも下の方に荷物が溜まる一般的なリュックと比べて、体感の重さはかなり違います。
背負うときも、背中の中心から上の方にフィットするようにベルトを調節するのがポイント。
若者がベルトをマックスまで伸ばして、おしりのあたりで背負ってるのは、思いっきりリュックの重さを感じて疲れやすい背負い方なんですよね。
でも若いから疲れないですよね!
数少ない残念ポイント
ほんとに重箱の隅をつつくようですが、ちょっとだけ残念なポイントが2つあります。
ベルトの余りがだらんとする
肩ベルトを短くしたときの余った部分なんですけど、これを固定するゴムベルトみたいなのがあればいいなと思いました。
せっかく持ち手が熟成レザーで覆われていて、手で持ってもスタイリッシュなのに、余った部分が地面についてしまいます。僕も男性では小柄な方(168㎝)ですが、女性も使うことが多いと思うので不便なんじゃないかな。
今のところちょっと買いすぎて余っていた、同じくdripのケーブルクリップを付けてみてます。これはこれでよかったんですけど、ホールド力は無いので余った部分が短いとスルっと抜けてしまいます。応急処置ですね…
ちょっと調べてみたら、こういうベルトテープで解決できるみたいなのでポチってみました。ベルト幅が25㎜だったので、この25mmのものがジャストフィット。
これで手持ちでも床にベルトが垂れることも無くなりました。小柄な人だと余りのベルトがだらんとなりがちなので、こういうのでまとめておくほうがスッキリすると思います。
底面がレザーで床に直置きできない
これは自分で持ってろよって話なんですけど、底面が熟成レザーでがっつり覆われているので、屋外で地面に直で置くのはちょっと憚られます。
熟成レザーは耐久力もありそうですが、それは普通に使っていてのお話で、傷なんかに強いということではないですからね。
四隅にスタッズでも打ってあるとよかったのかもしれませんが、まぁそれはそれで原価が…(3回目)
とは言え、スタッズが売ってあったとしても床に置いてると傷が入ってダメージを負ってしまうので、これくらい大事にする意識が僕には必要なのかもしれません。
その他の2階建てリュック
FLOORPACKはmakuakeでの応援購入という形でしか現状は入手できず、そのクラウドファンディングも終了しています。これだけ人気だったので、近々何らかの形で一般販売してくれそうですが、現時点で他にも実用的な2階建てリュックがあるので簡単にご紹介します。
コクヨ STAND BACKPACK(立てるバッグ)
コクヨが展開するテレワークに特化した「THIRD FIELD」というシリーズの中のSTAND BACKPACK。13.3インチ用と一回り大きい15.6インチ用があります。
上下2階建てになっていて、背中面には上下を貫通するPCスペースがあるというコンセプトはよく似ています。
最大の特徴は前面にスタンドが出現して、床においてもしっかりと自立してくれるところ。そのまま上部を開いてデスクの横に置いておけば、どこでも作業スペースとして使える、テレワーク時代のニーズをうまく拾い上げているリュックです。
デザイン的にもシンプルで使い勝手が良さそう。
ハンズに実物がありましたのでちょっと見てきました。スタンドはマグネットでバッグに固定されていて、必要な時に開いて使います。
上部はこんな感じで深めのポケットが3つ。
天面のポケットは幅いっぱいに開いてメッシュになっていますね。
上下を分ける仕切りはファスナーで開閉できて、必要に応じて1つの大きな部屋にもできます。上下をつなげると、中にあるドリンクホルダーが使えます。この辺もFLOORPACKと似ていますね。
下部の取り出しは左右から。ここがガバっと開かず、場合によっては少し使いづらいかもしれません。この辺は表面にスタンドを取り付けたこととトレードオフ。
サイドポケットはこちらの方が深くて出し入れはしやすそうに見えました。
エレコム offtoco(オフトコ)13.3インチ
エレコムが展開するオフトコというシリーズの13.3インチモデル。電子機器のエレコムらしく機能がてんこ盛りです。こちらも上下2階建てになっていて、背中面には上下を貫通するPCスペースがあるタイプ。
ちなみに我が家では子供と出かけるようのリュックとして使っていたこともあります。オムツや着替えのスペースと哺乳瓶の場所を分けて収納できてとても便利でした。
個人的にはロゴもブラックで仕上げてほしかったんですが、妻はこのワンポイントが気に入ってましたのでそこは好みですね。
パリッとしたビジネスライクな素材感よりは少しソフトな印象ですがサイドから下の部屋にアクセスする部分のハンドルっぽいジッパーの使い勝手が結構よくて、これはこれでよかったなと。
どちらかと言うと少しカジュアルなものがほしいという人向けですね。
さいごに
こんな感じで、2階建てのリュック『FLOORPACK』を紹介してみました。正直、こんなリュックあったらいいなと思ってた要素がほぼ100%詰め込まれている理想のアイテムです。
これだけミニマルなデザインの中に、機能性と素材の良さが詰め込まれているのはスゴイなと思いました。これを19,800円で売ってたら収支が大変。
痒いところに手が届く機能性の工夫と、男女問わずオン/オフ使えるミニマルなデザインを両立させたのは、dripの皆さんのこだわりとセンスがなせる業かなと。
メーカーの人、大変やったやろうな…
makuake最高記録を達成したのもうなづける最高のリュックです。ありがとうありがとう。