何だかんだと賛否のあったあのポーランド戦ラスト10分でつかみ取ったチケットを握りしめて、日本代表が決勝トーナメント第1戦であるベルギー戦に挑みました。
この記事の内容
日本代表 VS ベルギー戦 2-3で敗戦
結果は2-3で敗戦。
序盤は五分五分で推移していた。攻撃では原口は相変わらず空気だったものの、乾、大迫、柴崎、香川は好調。
このあたりの左サイドを軸に攻撃を組み立てていってました。
ただ前半15分を過ぎて来ると、人間兵器クラスのルカクやアザールの突破を中心にやられかけてましたが。
線はんは特にですが、ベルギーがどっちかというとパス主体で攻めてくれて助かった。特にアザールにドリブルでゴリっと来られたら、酒井を外されると止められなかった。
ルカクは長友と昌子のあたりにフワッとポジショニングして、ハイボールはここで勝負。平地なら鈍足吉田に向かっていくという、まぁそうだよねという非常に納得感のある攻め方。
ただ昌子も時間が経つに連れてまた少しずつルカクにも慣れてきたのか、ハイボールでもどうしようもなくやられることは減ってきました。
とはいえかなりキツかったですけどね。
分析班の積み上げとシュートブロックの大事さを壊れたロボのように繰り返す山本さんの解説を聞きつつ前半は終了。
救いだったのがデブライネがいつも通り代表ではそこそこのプレーだったこと。
まぁ最後にキッチリやられるんですけど。
後半序盤に2点を先制 しかし…
後半3分に、乾がボールを奪うとカウンターに。
柴崎のロングスルーパスから長い距離をスプリントしてきた原口がファインゴール。
空気とか言ってゴメン原口。この試合の後半から、ようやく右でのプレーにも慣れてきたのか、持ち前のロングスプリントからいい形で攻撃に絡んでいましたね。
左で作って右で仕留めるという、ザック時代からの流れですが、右の決定力がどうにもならなかったのがようやく形になりました。
さらに直後の後半7分、香川のパスから乾が無回転ミドルをズドン!で2点目。
日本が2-0でリードするという夢のような展開に、これはまだ午前3時だしホントに夢の中ではないかとほほを抓る日本人が続出したとかしないとか。
特に香川は、日本代表で過去一番よかったんじゃないかレベルのパフォーマンスを披露していました。
狭いゾーンで受けても細かいタッチで失わない。特に奪い返した後のライン間でのポジショニングと受けるスキル、奪われない力と打開するアイデア。
一番よかったころの香川とはまた少し違った円熟味のあるプレーでしたね。
そしてゴールデンコンビの相方乾もよかった。
二人の距離感と即興性はJ2を席巻していたころに、「このコンビを代表で見たい」と想像していた姿そのもので、昔からのセレッソサポはさぞかし楽しかっただろう。
ベルギー猛反撃に末に大大大逆転負け
初のベスト8入りを夢見てた日本ですが、やはり現実はそう甘くない。
進撃のアフロ・フェライニとシャドリの2大巨人を同時投入。ルカクと合わせて怪獣大決戦の様相と呈してきました。
フェライニ、ルカクを昌子と長友あたりに置いてロングボール。セカンドを逆に展開してクロスをまたルカクとフェライニという地獄のような攻撃が続きます。
後半10分ごろのアザールのシュートはポストに助けられたものの、後半25分にCKの流れからフェルトンゲンのヘディングで失点。
多分折り返しだと思うんですが、フワッとループ気味に吸い込まれました。
滞空時間もあったし川島には何とかしてほしかったものの、これ自体はまぁ仕方ないか。むしろその前の飛び出してパンチングのシーンでもう少し遠くに飛ばすなり、人のいないところに飛ばすなりしないといけなかったかもしれません。
さらに直後の後半29分、アザールのクロスからフェライニが豪快にヘディングで同点。
俺たちのキャプテン・ハセベのマークを文字通りものともせずに叩き込まれてしまいました。
この圧倒的な個の違いはきつかった。長谷部の180cmあるので日本の中盤の選手としてはデカい方なんです。
ルカクもいるので、じゃあ誰がフェライニ見んねんという話なのでこれはちょっと手詰まり。
柴崎・原口に変えて本田と山口を投入。本田は起点になりつつ攻めてを探します。
山口はわりとデ・ブライネをフワッとみていてドキドキ。若手から中堅になったのに相変わらず危機感のない後輩社員を見ているようです。
後半アディショナルタイムに本田のFK。わりとフィーリングがよく、もう少しコースが良ければというシュートからCK獲得。
これがラストプレーかと思われましたが…
ラストプレーで凄まじい精度のサヨナラカウンターをくらい終戦
本田のCKをクルトワがキャッチすると、その瞬間デ・ブライネが猛ダッシュ。
クルトワも一瞬で状況を理解してアンダースローでデ・ブライネへ。デ・ブライネはトップスピードのまま細かいタッチと目線のフェイクで山口をけん制。
同時にルカクがコースを変えるフェイクを入れながら右から中央に入ってきます。
デ・ブライネから右のムニエへ一度展開した後、グラウンダーのクロス。
これをルカクか冷静にスルー、左から入って来たシャドリが流し込んだところでゲームセット。
山口が棒立ちだと批判があって、試合を見てた時はぼくもそう思ってしまったものの、後から見直すとちょっと酷ですね。
デ・ブライネはスピードに乗っていたし、山口とも距離がかなりあった。右にはかなりワイドにフリーでムニエがいて、ファールで止めようにも距離を詰めた瞬間にパスでかわされてたでしょう。
ベストは山口も戻ってゴール前を固めることだったかもしれませんが、ディレイしかないと判断してもまぁしょうがないかなと。
あの時間でも各個人の判断で連携の取れたカウンターアタックをくりだせるベルギーに、個人戦術の差をまざまざと感じました。
デ・ブライネの意図に気づいた昌子も最短距離でシャドリのコースに戻っていくんですが間に合わず。そのタイムラグは1秒もなかったと思うんですが、その時間が勝敗を分けました。
昌子は悔しいでしょうね。
「僕のところからは全部見える。デブルイネ選手が右に出して、ムニエが中に入れた。そこで頼む、ルカク、スルーせんといてくれっていう。ずっと思っていた。走りながら。全速力で戻っているはずなのに、色んな思いが出てきて…。ルカク選手にスルーされた時に、何かこう肉離れしてでも、骨が折れてでも、何でもいいからとにかく間に合ってくれって」
「めちゃくちゃスローモーションに見えて。何を犠牲にしてでも、頼むから届いてくれ。そう思ったことは今までなかった。あれだけ必死に走っているのに、気持ちでは頼む、ルカクがそのままシュート打ってくれって思いが浮かんでくる。ハセさん(長谷部)にも声が届かない。無抵抗。こんだけ頑張ってるのに何もできない自分。腹立った。本当に自分の目の前で決められたから」
https://www.hochi.co.jp/soccer/worldcup/CO034053/20180704-OHT1T50086.html
勝敗を分けたものは国としての総合力
フェライニが出てきたときに、ベンチは動きませんでした。このことに批判が出ているようですが、正直動きようがなかったんだと思います。
テレビゲームなら、左に槙野、昌子に変えて植田だったでしょうね。
ただ、現実は先発で送り出した11人と岡崎・本田くらいしか信頼して切れるカードがなく、岡崎は負傷。
そもそも、じゃあ日本人の選手誰でも使っていいよと言われても、あの状況を打開できる有効策が無かったように思います。
フェライニとルカクのパワープレーなんて止められるものでも無いんですけど。マンチェスターユナイテッドでもモウリーニョが困ったらもうこの2人だと投入して、割とどうにでもなってしまってます。
先発11人にもかなり個の能力で差はあったと思いますが、それ以上にベンチも含めた23人の総合力の違いがありました。
なによりも、じゃあ日本人だれでも使っていいよと言われても、特に打開策が思いつきませんでした。
さいごに
この大会を最後にキャプテンの長谷部と酒井高は代表引退を表明。
本田も代表引退を示唆しています。年齢的にも川島もラストでしょうし、一つのサイクルが終わりますね。
2010年南アフリカ、2014年ブラジル、そして2018年ロシアは本田を中心とした壮大な3部作でした。
昌子は本当に悔しい思いをしたでしょうが、4年後という遠い未来にまたリベンジのチャンスがやってくるかどうかは誰にも分りません。
だからこそのドラマがあり、連続出場している選手にはそれだけで経緯を表します。
大会前にはいろいろありましたが、それは協会のはなし。
現場で戦った選手を誇りに思いますし、胸を張って帰ってきてほしい。
そして次の4年、そしてその先にどのようにつなげていくのか。メディアやクラブも含めて、関係者みんなで考えていってほしい。
継続性と具体性、客観性。
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サッカー中継は実況と解説がややアレなのがアレですが、これが月額1,780円(ドコモユーザーは980円!!)ですからね。